2008年7月13日発行メルマガバックナンバー

この記事は、2008年7月13日に発行された木坂さんのメルマガの一部を転載したものです。

わかりやすい形でビジネスについて語られている珍しいメルマガなので、ぜひ参考にしてください。

独りよがりになってしまわない”理想世界”の提示の仕方は参考になるはずです!

なぜ「犬のしつけ」はあんなに売れるのか?

僕は立場上毎日何かしらの質問を受けとりますが、

その中で結構多い質問が

「売れるテーマってどうやって見つけるんですか?」

ってやつです。

これに関して昔から言われているのが「悩んでいる人が多い市場」ってことでして、

なおかつ「悩みが深ければ深いほどいい」というやつですが・・・。

結論から言いましょう。

「悩んでいる人が多くて、なおかつ悩みが深くて、ライバルがまだ少ない市場」

などという、わかった気にはなるけど

実践的とは言い難い基準は、今ここでちょっと忘れてください。

もちろん、この発言そのものは間違いではないです。

っていうか、正しい。

他ならぬ僕自身、よく言いますし。

しかしながら、これで全てがわかって新規ビジネスのアイディアが湧き出てくる人もごく一部いるんでしょうけど、

多分

「売れるテーマってどうやって見つけるんですか?」

という質問をしてくる人の役には立ちません。

結局その人は売れる市場(テーマ)を見つけられないから。

何年もコンサルしてきて、何百というクライアントを見てきて、わかりました。

この規準を与えても、見つからないんだ、って。

なので、今日はその代替案を、

「実際に売れる市場(テーマ)を見つけられる方法」を提示します。

しかも。

驚くなかれ、リサーチせずに見つける方法を、です。

さて、知っての通り僕はこのような頭を使ってない質問と、

そーゆー質問をする頭を使わないやつが虫の次くらいに大嫌いです。

ちなみに虫はこの世で一番嫌いで、たとえば誰かに

「今から一週間5000匹のハエと共同生活しなければ、お前の母親を殺す」

って言われたら、1秒後に迷わず「お母さんごめんなさい」って言う程に嫌いです。

その虫の次くらいに、頭を使わないやつ、頭を使った痕跡のない質問が嫌いなのです。

「売れるテーマってなんですか?」よりは千倍マシですけど、

それでもこの手の質問には基本的には答えません。

でも、そんなある日、

こういったスパムメールにまぎれて一通、面白いなと思うメールをもらったんです。

それがタイトルにもある

「犬のしつけマニュアルはどうしてあんなに売れるんですか?」

というものです。

この質問、一見その他のスパムメールと同じなんですが、

いったい何が面白かったかというと、この人、質問と一緒に

有名だと言われているネット起業家何人かに同じ質問をして、その回答をコピペして送ってくれたんですね。

よくその「有名な人たち」が答えてくれたよね、と思ったんですが、

どうやらその権利を持っている人(まあつまりメール相談権とか電話コンサルとかの類でしょう、たぶん)らしく、

一応それらしい答えが羅列してありました。

誰が何と答えたのかは書いてなかったんでもちろん本当に質問したのかどうなのかはわかりませんが、

羅列されていた答え群をまとめると

大体以下のようになっています。

・犬のしつけは、悩んでいる人が多い市場であり、それなりの規模がある

・日本は今ペットブームだから、当然ペット関係は売れる

・犬のしつけの悩みは、飼い主にしかわからないがとても深い

・リサーチしてみると、犬のしつけに関する商品はそこまで多くない(ライバルが少ない)

って感じです。

「だから売れるんです」

と。

「そのような市場はまだたくさんあって、そのどれかに参入するだけであなたも同じように大儲けできます」

と。

まあ、そうでしょうね。

別に異論はないです。

異論はないですが、一つ質問があります。

「では、同じように“売れる市場”というのは、どうやったら見つけられますか?」

「つまり、悩んでいるかどうか、需要があるかどうかはどうやってわかるのですか?」

と。

覚えてると思いますが、これは冒頭で僕が

「虫野郎の次に大嫌いな質問」として挙げた質問です。

でも、上記のように「悩んでる人が云々」「ペットブームが云々」などと言われると、

その瞬間は分かった気になるのですが、すぐにこの質問が頭に浮かんできます。

だってそうじゃないですか。

確かに犬のしつけは、そのような理由で売れているのでしょう。

売れているのでしょうが、その理屈をその他の業界にどうやって適用したらいいのか?

それがわかりません。

うちの業界にはブームなんてないし、みたいな。

悩んでいるかどうか・・・?

悩みが深いかどうか・・・?

っていうかそもそもどんな悩みが・・・?

疑問は尽きることがないと思います。

もちろん、それを調べるためのリサーチの方法はあります。いっぱいあります。

ありすぎてここでは書ききれませんが、それでも現実にやってみると、そのリサーチ自体がうまくいかなかったりする。

なぜなら、基本的に市場リサーチはアンケート的なものがベースになるから、ですね。

協力者がいなければ話にならないのです。

mixiでアンケートを取ろうとしたら、コメントが炎上したなんて話はいくつも聞きました。

完全に自分ひとりだけで売れる市場を見つけることが出来ないんです。

お金がないうちからお金を使って協力者(モニター)を集めるというのは、

さすがに怖いでしょうし(でもやれ、って僕は言いますけど)。

つまり。

僕を毎日のようにイライラさせているのは、頭の悪い質問者ではなく、

もっともらしい答えをばら撒くだけばら撒いて、質問者の頭を悪くしているやつらなのではないか、と思うんですね、最近。

悩みが深いかどうかはどうやってわかるのか?

悩んでいる人が多いかどうかはどうやってわかるのか?

ライバルが多いか少ないかはどうやってわかるのか?

どのようなオファーにしたらもっとも市場は反応するのか?

などなどは、リサーチの段階で絶対に答えを見つけておかなくてはならない質問群ですが、

これらは全部異なった方法でリサーチしないと正しい結果が得られません。

それぞれに正しいリサーチ法があるのです。

もちろんその方法については大百科やNBAで嫌と言うほど解説してありますが、今回ちょっと違った視点からお話ししてみたいと思います。

特に、一番上と二番目の質問についてです。

「悩みが深いかどうかはどうやってわかるのか?」

「悩んでいる人が多いかどうかはどうやってわかるのか?」

つまりまとめると

ある市場のポテンシャルはどうやって調べるのか?

という質問ですね。

確かにmixiや教えてgooなどの有名なメディアを使えば、

何となくそれは可能になります。

今は便利な世の中ですから。

でも、それって表面的なことなんじゃねえの?という思いは払拭しきれないわけで。

「直接会って話をする」と言っても、やはりインタビュアーの実力がないと何にも得られないわけで。

案外この手のリサーチは、簡単そうで難しいものなのです。

なので今回、特別に

「リサーチすることなくおおよそ市場規模がわかる方法」

もっと言えば

悩みの深さと広さがわかる(=解決策が売れるか売れないかわかる)

方法を教えます。

ただし、リサーチをしなくていい、とは決して思わないでください。

リサーチは不可欠です。

しかし、リサーチをしなくても、アンケートもなにもしなくても、ある程度正確に悩み具合を「推測」することはできるのです。

そして常識ある日本人であれば、90%くらいの確率でその推測は外れません。

僕は基本的に面倒くさいことが嫌いなので、リサーチをする前にこの方法で「アタリ」をつけてからリサーチに着手します。

「ああ、このテーマはたぶん売れる」

と感じたものだけリサーチするんです。

ですから、それはリサーチと言うよりは、確認作業になります。

自分の推測が正しいのかどうかの確認作業。

問題集を解いているわけではなくて答え合わせなので、すごい楽です。

素人にあんまり楽はさせたくないんですが、まあ、一個くらいいいかな、

ということで、今回はその方法を公開します。

ああ、飯の種が・・・。

えー、犬のしつけのところで

・犬のしつけは、悩んでいる人が多い市場であり、それなりの規模がある

・日本は今ペットブームだから、当然ペット関係は売れる

・犬のしつけの悩みは、飼い主にしかわからないがとても深い

・リサーチしてみると、犬のしつけに関する商品はそこまで多くない(ライバルが少ない)

という回答群を挙げましたが、これらは決して間違っているわけでは

ありません。

むしろ、圧倒的に正しいと思います。

では、なぜこの質問者の方は、正しい回答をもらっていながら

わざわざ僕に質問してきたのか?

この忙しいのに。

それは

「これらの答えが結果論であり、事前にどうやってわかるのかをまったく説明してくれていないから」

だと思うんですね。

何かが起こった。

それを後からあーだこーだしたり顔で解説するのは、比較的誰にでもできます。

原因はこれ。

だからこう。

ほうら、辻褄が合ってるでしょう?

って。

しかし、何かが起こる前に、その起こることをあーだこーだしたり顔で解説することは、比較的誰にもできません。

原因はこれ。

だからこう。

ほうら、辻褄が合ってるでしょう?

って。

だって、起こってないんですから、説明できないのも当たり前ですよね。

でも、これからお話する方法を使えば、できるんですよ。

ある程度ですけど、90%くらいの確率ですけど、正確に。

確認ですが、結果論からは、「他には何が売れるのか?」という質問の“本当に求められている”答えは導けません。

「悩んでいる人が多くて、なおかつ悩みが深くて、ライバルがまだ少ない市場」

くらいしか言えませんから。

「そんな市場、思いつかねえよ」

って思われるのがオチです。

いや、思いつけよって話でもあるんですけどね、本当は。

まあとにかく、だから僕の所に、毎日のように

「何が売れるんですか」というある種のスパムメールが届くことになるわけです。

本当に困ったものですが、まあ力のある人材が決定的に不足している現状を鑑みれば、致し方ないと思って諦めることにしました。

さて、いよいよ本題です。

前置きが長いのはいつものことですので、いまさら気にはしていないと

思いますが、今からようやく本題。

眠ければ寝てから続きを読んでください。

結論は一瞬で終わります。

一瞬で終わることには、非常に深い「真理」が隠されています。

それを見逃さないためにも、是非ベストコンディションで

臨んでほしいです。

準備はいいですか?

どうやってリサーチもせずに売れるか売れないかの“アタリ”をつけるのか。

それは、以下の2ステップによって可能になります。

ある市場に関して

1.一般的にどの程度“理想的な状態”がイメージされて(共有されて)いるか?

2.“現実”はその一般的に共有されている理想からどの程度かけ離れているか?

について考える。

これだけです。

でもこれだけで本当の意味がわかったら天才なので、少し具体的に説明します。

せっかくなので犬のしつけでいきましょうか。

1.犬のしつけに関して、どのような「理想像」が一般的に共有されていますか?

テレビを見ればかわいくて賢い犬がたくさん出ています。

飼い主が自慢げに語っています。

なんでも言うことを聞くし、いろんな芸ができる。

何より愛くるしい目でカメラや飼い主を見ている。

可愛すぎる家族の一員。

これが、ある種の“理想”として共有されているイメージです。

2.現実は?

言うことは聞かない、無駄に吠える、何考えているのかわからない、

トイレを覚えない、臭い、急に吐く、別にこれといってすごくなついたりもしない、などなど・・・。

これが多くの犬の飼い主が抱えている“現実”です。

この理想と現実の隔たり、わかりますか?

すごく隔たってますね。

似ても似つかないですね。

このように、一般的に共有されている“理想的な世界”と

“現実の世界”とのギャップが深ければ深いほど、広ければ広いほど、

いわゆる

「悩みが深い」という状態であると言えます。

この思考訓練は、非常に簡単ですが、非常に有効です。

騙されたと思ってやってみてください。

ただ、ここで大事なのは、理想の「ステキさ」ではなくて、その理想が

どれだけ

・明確であるか

・一般的であるか

という2点にフォーカスすることですんで、そこだけ気をつけてくださいね。

つまり、

多くの人が同じ理想を明確に抱いている市場の方が売れる

わけです。

たとえばダイエット。

もうほとんどの女性が「同じ」ような体型を求めていますよね。

つまり、「明確」かつ「同じ」理想がそこにあるのです。

暗記や速読などのスキルもそう。

一分間で文庫本を一冊読んで、なおかつその内容を覚えている。

試験なんて楽勝で突破。

そんな“共通の理想”を実に多くの人が明確に共有しています。

だから、何か商品を出せば売れることになります。

せっかくなのでもう少し具体的に見ていきましょう。

たとえば、そうですね、冷蔵庫のうまい使い方のノウハウがあったとしましょうか。

冷蔵庫に関して、「明確」かつ「共通」の理想像は一般に抱かれていますか?

抱かれていませんね。

だからダメな可能性が高いです。

ごくごくコアな、極めてニッチなコミュニティなどではあるのでしょうが、

一般人が想像もつかないほどにニッチな市場というのは規模が小さすぎてビジネスにはなりにくいです

(規模がやたら小さくても金持ちばかりがいるような市場であれば、例外的にビジネスになる可能性がありますが)。

英語学習は?

聞くまでもないですね。

外国人相手に、みんなの前でペラペラ英語をしゃべっている自分。

海外の企業相手にプレゼンをしてヒーローになっている自分。

明確かつ共通の理想像があります。

だから、市場規模も大きく悩みも深いと言えそうですね。

そう考えていくと、ダイエットや美白などの美容関係や、不妊治療や視力回復などの健康関係がなぜ売れるのかがわかると思います。

恋愛関係や資格関係がなぜ売れるのかがわかると思います。

お金儲け関係がなぜ売れるのかがわかると思います。

すべて、明確かつ共通の理想像があり、現実はそれから大きく隔たっているからですね。

また同様に、いくら“見た目の”市場規模が大きくても、お金があまり動かないであろう市場というものにも気がつくでしょう。

たとえば、新聞関係なんかそのいい例ですよね。

新聞は、日本人だけで合計何千万部も出ています。

金額でみても、単位は兆。

すさまじい市場規模です。

しかし、実際に新聞社の現状を調べてみればわかりますが、

世界的に右肩下がり。

上がる気配もありません。

あと数年で立ち行かなくなるのは目に見えているわけです(もちろん、いろんなところが対策を考えていますけどね)。

つまり、

「新聞なんて、一部の人間を除き誰も真面目に読んでない」

んですよ。

もう少し厳密に言えば

新聞を読むということに関して、共通かつ明確な理想世界がない

んです。

だから、あんまりビジネスにはならないと思います。

例えば、僕が

「日経の読み方講座をやります。日経を“正しく”読むだけで

企画力とコピーライティング力が飛躍的にアップしますが、

誰もその読み方を教えてくれません。なので僕が教えます。」

って言えば、それなりに人は集まると思います。

しかしそれはあくまでも「企画力」「コピーライティング力」

そして「木坂」

という3つの要素に引き付けられているのであって、日経自体に引き付けられているわけではない。

わかりますね。

このように、見た目の数字だけでかくても、まったくやりにくい市場もたくさんあるわけです。

繰り返しになりますが、キーワードは

明確かつ共通の理想世界があるかどうか

です。

実は、理想世界が明確であればあるほど、共通であればあるほど、

ライバルがいくらいても儲けやすい市場であると言えるのです。

「ライバルが少ない方が儲かる」というのは、コモディティ商品ならいざしらず、

そうでない業界的にはもはやある種の幻想であって、現実は案外そうでもないんですよ。

むしろライバルがいたほうが儲かることの方が多いかなと思います。

ですから、無駄にライバルを気にしたり悩みの深さをリサーチしまくったり、そんな事をする前に、想像してくださいね。

そこにはどのような理想世界があって、どの程度明確で、どの程度共有されているか?

って。

たとえば

「男の料理」

ってテーマ、どうですか?

売れそうですか?

従来の発想では「売れない」と言われると思います。

だって、

「男が料理をする際に何か悩んでいるか?」

「料理を日常的にする男はどのくらいいるか?」

って考えたら、到底ダメそうじゃないですか(苦笑)。

「市場規模は小さい、悩みは浅い」

って結論づけられると思います。

でも、僕はマーケティングさえ間違えなければ売れると思うんです。

マニュアルでも、教室でも何でも。

「料理なんてできそうにないのに手際よく何でもできて、周りから“かっこいい”と思われている男」

という理想像が明確に、ある程度一般的にあるからですね。

「美味しんぼ」や「クッキングパパ」などの漫画がロングセラーな理由も、もうわかるでしょう。

その他の料理漫画が後を絶えない理由も、なぜそれらの漫画の主人公が軒並み男なのかもあわせて、もう説明できるでしょう。

女性向けの料理教室も長い間流行っていますが、それももちろん

「料理がうまくて家庭的でイケてるアタシ」

という半ば気色の悪い共通の理想像があるからです。

「セレブマナー」

などはどうでしょうか?

売れるでしょうね。

「ギターの上達法」

は?

ギターに限らず、楽器関係はある程度売れると思います(あまりにも奏者の少ない楽器はダメですよ、当然)。

「バス釣り」と「鮎釣り」

だったらどっちの方が儲かりそうですか?

間違いなくバス釣りです。

スポーツ関係も、大概売れそうですね。

あからさまなヒーロー(明確な共通の理想像)がいるスポーツは特に売れると思います。

同様にゲーム関係もポテンシャル高いんじゃないかと思いますが、

ゲームに関してはスポーツよりも自力で理想に到達できる可能性が高く開かれているので、個人的には△です。

「パソコン設定の仕方」

などはどうですか?

悩んでる人は多いですよね、間違いなく。

でも、多くのお店が「無料で」このサポートを引き受けていることからも明らかなように、高額のサポート費用を払う気になっている人は少ない。

なぜか?

「パソコン設定」における理想的な世界が、明確でもなければ共通でもないからですね。

ホームページ作成法、フラッシュ動画作成法、ワードやエクセルの

使い方・・・これらはどうでしょうか?

悩んでる人が多いですけど。

いろんな本やソフトを買ったりして相当悩んでると思いますけど。

でもたぶん、その商品をインフラにしてしまう場合を除いては、

あんまりやりやすい市場ではないと思います(規模がそこまで大きくならないと思います)。

理由は、もうわかりますよね。

大事なのは、表面的に悩んでいそうかどうかではなく、

一般的理想と現実がどの程度かけ離れているか、なのです。

さて、くどくどと例をあげてきましたが、要するにこんな感じです。

「売れるのか売れないのか?売れるとしたらどの程度か?」

ということ自体は、

“想像”するだけで大体わかってしまう。

これでアタリをつけたら、リサーチして確認すればいいのです。

今日から多少楽できてよかったですねぇ。

このような“健全なズル”をどれだけ自分であみ出せるかが、

飛躍のカンフル剤になったりします。

説明されれば何のことはない、すごく単純な話だったと思うんです。

そこにはどのような理想世界があって、どの程度明確で、どの程度共有されているか?

を想像して、現実と比較するだけですから。

でも、この1行に辿り着くまでに、多分あなたの想像を絶するであろう過程を、僕は自力で超えてきている。

この一行があるから、僕の新規参入に関するコンサルは、他の誰よりも早く正確、かつ具体的な回答を提示できる。

そう言っても過言ではありません。

全く僕が知らない市場であっても、ネットにつながる環境と10分をくれれば、ある程度正確なコメントが返せます。

っていうか、これまで例外なく返してきています。

今日は、その1行を教えました。

たくさん例をあげながら、いろんな角度から説明しました。

知識という意味では、僕と同じになったということです。

しかし、それで終わっては意味がない。

すぐにいろんな市場やテーマを想像して、この知識を自分の血肉としてください。

知識のままでは意味ないですから。

身体化するのです。

「悩んでいる人が多くて、なおかつ悩みが深くて、ライバルがまだ少ない市場」

などというスローガンは、今日から忘れていいです。

代わりに

そこにはどのような理想世界があって、どの程度明確で、どの程度共有されているか?

という基準を覚えてください。

そして、想像する癖をつけましょう。

現実と比較する癖をつけましょう。

そっちの方がよっぽど現実的であり、実践的であり、人の役に立つアイディアが生まれ、結果としてお金になります。

最後に、ここまで頑張って読んだ意識の高いあなたに、最大の注意点をひとつ。

この思考法を実践するときに多くの人がすっぽり抜け落としてしまうのは

おそらく、

「“共通の”理想像」

という部分です。

つまり、

“個人的に”明確な理想像を抱いていて、現実はそれに似ても似つかない

ものまで入れてしまうのです。

これは、ダメですからね。

これを許すとたとえば

「うちの愛犬には是非とも人間を食べるような強い犬になってほしい!

それこそが理想だ。

犬の理想なのだ。犬はオオカミなのだ。

ああ、それに比べて現状は何だ。

ドッグフードぱっかり食べて、軟弱な限り・・・」

みたいなのも考慮しなくてはいけないくなります。

これは、間違いなく悩みが「相当深い」ですよね。

悩みまくってます。

悩みすぎて睡眠導入薬を毎日飲んでいるかもしれません。

でも、広くないんです。

誰もその理想像を共有してないから。

ですから、たまたまこの人にアンケートを取って

「人食いワンちゃんリターンズ」

みたいな商材を作っても、問題になることはあれ、売れることはありません。

「そんな極端な話・・・」

って馬鹿にしないことです。

程度の差こそあれ、油断すると、同じことしてますから。

あくまでも

そこにはどのような理想世界があって、どの程度明確で、どの程度共有されているか?

を考え、現実と比較すること。

よろしく頼みます。

くれぐれも、人食いワンちゃん商材作らないで下さいよ。

ではでは、今回はいつにも増して長かったですが、この辺で。

また次回お会いしましょうー。

〜ここまで〜

特にビジネスにおける、理想世界と仮想敵に関しては、以下セミナーの中で重要なポイントとして話をされているので、事前にチェックしてから本編の学習をスタートしてください。